ナビスコカップ得点王
サポサポ
2007年のナビスコ得点王になりました。川崎戦で大量に点を取っていましたね。
須藤さん
あの川崎戦は本当に調子良かったよ。完全にゾーンに入ってた。練習でも全部シュートが入ってたからね。
須藤さん
そう。残念なのはこの後にリーグ戦が中断期間になったことだね。
サポサポ
あのまま公式戦があったら、違う結果を出せたかもしれないですね。
プレイヤーとしての姿勢
サポサポ
例えば、甲府にはバレーがいましたが、そういった強力な外国人ストライカーとポジションを競うとき、須藤さんはどういったところで勝負していましたか。
須藤さん
ひとつはゴール。
あとは絶対に諦めない姿勢だね。
気持ちがあれば、攻撃でも守備でもやり続けることが出来る。そういう選手の方が監督としても使いやすい。
サポサポ
確かに外国人選手はムラがある人も少なくないですね。
サポサポ
ちなみに須藤さんというとダイビングヘッドが有名ですが、昔から体を投げ出すようなプレーはしていたんでしょうか。
須藤さん
いや、違うかな。プロになってからだね。
確かにヘディング自体は得意だったけど、そのあたりは甲府に入って磨かれたね。
大木さんに「他の選手は外してもいいけど、お前だけはクロスからのシュートを絶対外すな」って言われてね。
サポサポ
それが須藤さんの役目だったということですね。
それにしても無茶な体勢のヘディングシュートが何回もありましたね。
須藤さん
あれはね。
ギリギリの体勢から足で打つと、体が後ろに倒れるからボールが浮いちゃうんだよね。
その点、ヘディングなら浮かさずに打てるから。
それに、足より一歩先に行けるんだよね、頭の方が。
サポサポ
下手をすると相手に蹴られかねない時もありましたよね。
須藤さん
あるね。
昔、天皇杯か何かで相手キーパーと激突したことがあって、その時は意識なくなってたよ。
ただ、プレーはしていたみたい。
須藤さん
そう、試合が終わってから気持ち悪くなったりして。後で「何対何だったの?」って周りに聞いてた。
サポサポ
プレー中、周りからは普通に見えたんでしょうか。
サポサポ
執念というか何というか。
とにかく体張っているなっていう印象はとてもありましたよね。
そのあたりは、子どもたちに教える上で何か意識はしますか。
須藤さん
まだ、子供なんでチームプレーはあまり教えていないんだけど、ボールはお前だけのものじゃないってことは言ってる。
キーパーが守って、DFが守って、中盤がつないだ、そのボールをFWが決めるんだと。
だから、そのボールを雑に扱ったら、その全てが無駄になってしまうんだぞって伝えてる。
サポサポ
ある意味での責任の重さを感じているべきだと。
須藤さん
そう。
ちょっとパスがズレただけで追わなかったりとか、ボールを失った後に「あー」って悔しがって足を止めるんじゃなくてね。
そこまでつないできたボールには、どれだけ想いがこもってるのかということを教えていきたいね。
サポサポ
そういう気持ちがプレーにつながるわけですね。
須藤さん
つながる。絶対つながる。
全員が同じ意識を持ってやるということにも繋がるしね。
そういう意識も持っていたら、ボールがきたら決めなきゃダメだろって思うよね。
そうしたら軽いプレーはしなくなるでしょ。
サポサポ
シュートなら体のどこでも押しこめばいいってことにもなりますね。
須藤さん
そういうこと。
そして、敵味方がお互いがそういうプレーをするから、結果としてぶつかってしまうこともあると。
大会トータル6点で得点王になりましたが、そのうち5点が、二回行った川崎フロンターレ戦です。