サッカースクールの設立
サポサポ
現在やっているサッカースクールのRouteはどういうきっかけで始めたんでしょうか。
須藤さん
山梨学院で指導をしている時から、娘のつながりで幼稚園児の指導をちょっとやってたんだけど。
その時に、幼稚園児が一生懸命やっている姿を見て、こういうのもいいなぁって思ったんだよね。
ただ、山梨学院のコーチもやっていたし、どうやって自分の指導の幅を広げていこうかって悩んでたんだよね。
監督の塚田さんにS級ライセンスを取りに行きたいって相談をした時に、そういう自分の希望も話したら、「そういう夢があるなら大学はやめて、後ろ盾を断ってチャレンジしてみたらどうだ」って言ってくれて。
確かに自分でもここでチャレンジする時なのかなと感じたので、山梨学院をそのタイミングでやめることにして。
ただ、そうは言っても全部をゼロにするのではなく、自分のやってきたことで何か残したいと思ったんだよね。
そんな時に、小さい子供の指導っていうのはすごく感動できるし、前からやってみたい部分でもあったから、スクールをやってみようと思い立って。
幼稚園児向けのスクールって意外とあるんだけど、小学校低学年向けはあまりないこともあったし。
サポサポ
教える対象が大学生から小学生になった訳ですが、実感としてはどうでしたか。
須藤さん
そうはいっても幼稚園児の指導経験があったし、そこまで問題になることはなかったね。
それに、大学生と違ってその日のうちに上手くなるっていうのが見えるんだよね。吸収力が半端ない。
大きく成長すると言われているゴールデンエイジはもう少し上の世代になるんだけど、スクールで教えている子たちはその下のプレゴールデンエイジって呼ばれる世代。
この年代に体のバランスや、ボールの扱いを教えこんでいくと全然違うんだよね。
サポサポ
ゴールデンエイジの下地作りというところでしょうか。
須藤さん
そうだね。
ある意味で英才教育、トップを目指せる。
ただ、その「トップ」というのは人それぞれだし、そこにたどり着くための道筋も様々だと思う。
だから、それぞれが自分のトップを目指せばいい。
サポサポ
須藤さんはゴールとそこへのそれぞれの道筋という点を重視していますね。
須藤さん
夢があれば毎日キラキラしているし成長できると思う。
目標を持っていれば人生は全然違うからね。
そういう子供のお手伝いをできるってことは、とても素晴らしい仕事だと思う。実際、楽しいよ。
練習しながらもお互いに笑顔になれるし、その空間をどんどん波及していきたい。
サポサポ
実際にやってみて、子供の反応はどうですか。
須藤さん
色々あるよ。この練習は楽しいとか、つまらないとかね。
そういう反応を見ながら練習は工夫していくけど、だからといって何でも変えればいいわけでもない。
楽しさの中にも厳しさがないといけないからね。
何かできた時の達成感というのはとても大切だけど、子供は出来ないとつまらない、ってなりがち。
でも、単純なことを繰り返して出来るようになるのは、一番大切なことだし成長への近道だからね。
そこはブレないでやっていきたい。
須藤さん
そこは手を替え品を替えして、飽きさせないメニューでスキルを獲得させたい。
須藤さん
大学生なら手を抜いていたら鬼の形相で怒ればいい。
でも、小さい子供たちにそれをやっちゃいけないよね。楽しませながらやっていかないと。
サポサポ
小さい子供が相手でも怒鳴る指導者がいますね。
須藤さん
あれは良くない。
もちろん、友達をいじめるとか、用具を壊すとか、社会的、道徳的に間違ったことをした時は別だけど。
サッカーでのミスは叱るのではなく、諭して気づかせてあげたいよね。
サポサポ
須藤さん自身、子供の頃は遠くのクラブへ通っていましたが、そうやって遠い地域の方でも参加してもらえるようなスクールを作りたいですか。
須藤さん
そうだね、移動にそれだけの時間をかけてでも参加したいと思わせるくらいの結果を、スクールとしてこれから出していきたいよね。
サポサポ
具体的なところ、例えば生徒数の目標などはありますか。
須藤さん
数というより、Routeを通って有力選手になっていくって言われるくらいの実績を出していきたい。
色々なところでスクールを展開してね。
塚田雄二さんは甲府クラブ時代に選手・監督として在籍、その後はヴァンフォーレ甲府やセレッソ大阪の監督にもなりました。
現在は恩師である横森巧さんの下で、山梨学院大学の監督を務めています。(2015年現在)